引き算の評価と足し算の評価
あるテレビ番組で、二人の挑戦者がカラオケに挑戦して競う番組がありました。
彼らが歌っている間、画面上には、間違えた個所を表示する赤いマークが出ます。
私もその赤いマークが出るかどうかを注視して、「出来不出来」を見ていました。
でも、驚いたことに私は、歌をほとんど聞いていませんでした。
歌っている時の情感とか全く記憶に無く、彼らの表情さえも思い出せません。
何か非常に違和感を感じ、次の人が歌った時は、赤いマークを見ないようにしました。
歌を歌う時、正確であることは、必要な要素であるでしょう。
時に、プロ、素人を問わず歌を聴いて涙が出ることがあります。
それは、正確に歌っているから涙が出るのではなく、歌い手の気持ちがグングン迫ってくるからで
す。同じ歌を聴いても間違いを探す聴き方をすれば、何も伝わってこないでしょう。
こども達が、ミュージックステップの課題をしている時、
歌っている時や演奏している時、色塗りをしている時、
間違い探しをしていませんか。
点数をつけるために課題をしていませんか。
カラオケのような赤いマークを探していませんか。
課題のひとつづつは、新しいことを加え、発見していく過程です。
こども達の頭脳に新しいことが加わったことに最大限の喜びを感じてください。
そうすれば、
試みようとしているこども達に感動しないはずはありません。
「おかあさんは、嬉しい!!」という言葉が出てきます。
「○○ちゃん、ありがとう!!」という言葉が出てきます。
引き算の評価ではなく、足し算の評価で行きましょう。