学習と入出力
最近読んだ本に、学習というのは、入力と出力の両方があって成立するとありました。
つまり、学んだことを行動に移すことで完遂するということだと思います。
様々な場面でこれを説明することが出来ると思います。
先日 「こども教室with」のクラスの子供たちに漢字絵本の読後感想画を描いてもらいました。
いままで、漢字絵本を読んだ時、子供たちは、たくさんの言葉や漢字の他、登場する人や動植物などの感情の動きを感じ、それらを脳に入力していきます。
そして、フラッシュカードの漢字を当てたり、カルタ取りをして出力としています。
これらは、おそらく脳の活性化や知覚範囲を拡大していく役目があると思います。
そこに今回付け加えたのは、感想画ということです。
これによって、入ってきた知識と感情を表現するという新しい出力になるります。
子供たちの読後感想画を見た時、子供たちの感情の様子に沢山の発見と驚きがありました。
子供によって、最も心が動かされたポイントが異なることがわかり、その表現方法も様々です。
絵を描く作業は、人によって得意、不得意があると思うので、理解が難しいものもありました。
これは、繰り返すうちに上手になるものと思います。
しかし、大切な事は、「表現する」ということです。
「1+1」に対して「2」と回答するのはある意味単純な入出力です。
そこに「絵本のお話しの中の《おじいさん》は、どう思ったんだろうねえ。」と尋ねてみたり、「絵本の中で一番いいなあと思ったところを描いてみようか。」と言ってみたり。
あるいは、「さあ、この絵本の後、どうなったのか、続きの絵本を作ってみようか。」とかでもいいと思います。
心理学者の話で、「人の悩みのすべては人間関係から発する」ということがあります。
人間関係をよりよく向上させていくためには、単純な答えではなく、相手の気持ちを言葉や表情という入力を受け取れる感情が必要で、さらに、出力として、正しく優しくそれらに対応していく必要があります。
感想画や続き絵本の作成が、子供たちのそんな感性を育てられたらと思います。
「こども教室with」は、そういう学習の入出力を目指しています。